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ご両親様(ご祖父母様)を元気づける贈り物

若い頃のようなはつらつさがなくなってきたご両親様のことをご心配されるお子様やお孫さんも多いかと思います。

幾つになっても、親には元気でいてもらいたいと願うもの。そんなお子様やお孫様の想いから、大切なご両親様・ご祖父母様を元気づける贈り物として制作させていただくことがあります。
制作されてみて初めて気付く方も多いのですが、自分の経験や想いを吐露し、またそれが形として残り、人の目に触れるということは、えも言われぬ喜びを感じるものなのです。

以下は、ご病気を患われたおじい様に、少しでも生きがいを感じ、元気に過ごしてほしいという、ご家族の皆様からの願いを込めたご依頼により、制作させていただいたもののご紹介です。

パーキンソン病を患うおじいちゃんを元気づけたい
(お孫様からのプレゼント)

病気を患われたおじい様がまだお元気だった頃、たくさんの短歌を詠まれていらっしゃったそうです。

病気の進行に連れ、しゃべるのも短歌を書くのもままならなくなり、どことなく元気を無くされてしまったおじい様。かねてから書き溜めてきた短歌を形にして残しておきたいというおじいさんの願いを叶えるため、お孫さんから制作のご依頼をいただきました。

以下、お孫さんからいただいたお手紙の一部と共に、インタビューをさせていただいた時の音声データをご紹介いたします。

制作を通してのエピソードなど

〜お孫さんからの手紙より〜

昨年の夏のことです。
家の裏山の草刈りを人に頼んだところ、毎年咲くササユリたちが刈られてしまいました。僕のおじいちゃんが毎年ササユリが咲くのを楽しみにしていたので、僕は刈られたササユリを探しましたが、見つけることができませんでした。
すると翌日、なぜかササユリが玄関に生けてありました。なんとパーキンソン病でほとんど歩けないはずのおじいちゃんが、山に登って刈られたササユリを見つけ出してきたのです。

『なぜ、そこまでするのか』と僕を含め家族はあきれ返っていました。『いつものもったいない性分だろう』と思い、おじいちゃんの行動が理解できませんでした。

その年の冬に祖父母の継伝を作ることになり、僕がおじいちゃんがこれまで数10年間書き溜めてきた和歌ノートから継伝に載せる和歌を選ぶことになりました。
(※以前おじいさんは和歌を日記代わりにノートに書き綴っていましたが、10年前にパーキンソン病を患って以来、ノートを書くこともできなくなっていました。)
ノートを見ていくと、ある年の7月の記述に目が止まりました。

“百合(ゆり)採ると ともに遊びし少年の 友は逝きたり その山荒れぬ”

おじいちゃんに聞くと、その友とは18歳で亡くなった幼馴染のことだったようです。
この時、おじいちゃんのあの時の行動を初めて理解することができました。和歌ノートを見返すと、日々思っていたことなどが事細かに和歌になっており、普段口数の少ないおじいちゃんのことが少しだけ分かった気がしました。

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