継伝は、歩んできた人生を言葉に紡ぎ、家族や大切な人につないでいくための本です。
ただ生い立ちを綴るだけでなく、これまでの人生で学んできたこと、考えてきたこと、抱いてきた想いなどをじっくりとお伺いして、読み手に伝わりやすく、役に立つ形にまとめていきます。

長寿のお祝いや誕生日、結婚記念日のような特別な日のプレゼント、定年退職した自分へのご褒美などにつくっていただくのにも、ぴったり。
親から子へ、子から孫へ、家族でずっと大切にしていきたくなる世界にひとつの本です。

継伝の基本構成

継伝のこだわり

継伝は、島根県で生まれました。
島根は人口のあまり多くない土地です。だからこそ、世代間のつながりがより強く、大切に感じられるのかもしれません。先を生きてきた人たちが、見てきたものや学んできたこと、その想いを紡いで本にして、子へ、孫へつないでいく。そんな文化が形作られ、世の中に広まっていってほしい。そう思いながら、つくっています。

紡ぎ部（つむぎべ）としての僕の仕事は、継伝の「綴り手」となる方からお話を伺い、
それを一冊の本にまとめることです。
本は、人の知恵や気づき、想いをまもり、未来へつないでいくための一番の方法だと思っています。僕自身も、日々の暮らしのことから、働き方、生き方まで、本当に多くのものを本から授かってきました。
どんな人にとってもかならず読みたくなる、糧となるような本はないだろうかと考えた時にたどりついたのが、「両親や祖父母、大切な家族の物語が綴られた本」でした。

「私なんて、たいした人生を送っていないから」
そう、おっしゃる方もいらっしゃいます。けれど、これまで何人もの方のお話を伺ってきて、そんな風に感じたことは一度もありません。生きることはとても大変で、とても素晴らしいことです。長い人生を歩んできた方が経験してきたたくさんの喜びや悲しみそのものが、かけがえのない教えなのです。
なかでも、戦争を体験してきた70代、80代の方から伺うお話は、今の平和な時代を生きる僕たちには想像もつかないようなものばかりで、毎回、たくさんのことを学ばせていただいています。

生きていると、本当につらい気持ちになることもあります。思いもよらないような悲しいできごとに見舞われることもあります。そんな時、大切な家族の言葉がつまった継伝を手にとってみてほしいのです。人生の一部を深く共有した人が、20年、30年、50年先を歩む中で得てきた知恵や教えにふれることは、きっと前に進んでいくための力を与えてくれるはずです。

自分の人生をゆっくり振り返って語ることに慣れていなかった方が、だんだんと夢中になって語り始める時の、きらきらした表情。できあがった世界に一冊の本を、ご本人とお子さん、お孫さん、家族がみんなで囲んで眺めている時の、あふれる笑顔。
継伝を通して、そんな喜びに満ちた光景をひとつでも多く生み出していくこと。そして、たくさんの知恵や想いをつなげていくことで、僕たちの後に続く子どもたちの未来をもっと素晴らしいものにしていくこと。それが、僕の目標です。